オーストラリアでのプラスチック問題との出会い①
元々は、金融機関で働いていました。
朝、出勤する時にコンビニでお茶のペットボトルを買い、お昼は甘いものが飲みたくなると自販機でジュースのペットボトルを買い、仕事が終わるとヨガに行くためにお水のペットボトルを買う。
平日はそんな毎日でした。
オーストラリア、バイロンベイ に行こうと思ったのは、このままずっと金融機関に勤めてる自分が想像出来なくなったのと、元々あった一度は海外で生活してみたい!という気持ちを叶えようと思い、それならバイロンベイ でヨガをしながら働こう!って、もう、勢いで。
バイロンベイ は、オーストラリアの最東端に位置しておりサーフィンやヨガ、オーガニックなどが盛んな小さな街です。
バイロンベイ では、週末を中心にマーケットが多数開かれます。
その時出会ったのが、とある石鹸屋さんでした。
パームオイルフリーの石鹸。友人の勧めで使ってみるとたちまちその石鹸に魅了されてしまい、そこからお店や工房へ遊びに行ったり、石鹸屋さんと仲良くなったのです。
ある日、石鹸屋さんにマーケットで買ったフルーツをお土産に持って遊びに行くと、
「ピピーーーーッ! そのビニール袋、うちには持ち込み禁止だよ〜〜〜!」
って中に入ろうとするなり止められて!(笑)
そして、
「なんでウチの石鹸が包装されていないかわかる?」
と問われました。
今でこそ、”脱プラ” “SDGs”なんて言葉が色んなところで聞かれるようになったけれど、当時はプラスチックの問題について考えたこともありませんでした。
顔にハテナが飛んでいると、石鹸屋さんは、わたしたちが街で出すプラスチックが半永久的に分解されることなく海を汚していること、そしてそれらに苦しむ生き物たちがいること。リサイクルシステムの現状や焼却の際に発生する二酸化炭素のことなど、お店から家までのたった数十分、数時間のために包装されたプラスチックの影響について教えてくれたのです。
当時のわたしにとってそれはそれは衝撃!でした。
自分の生活を見直してみると、朝起きてから寝るまで、あらゆる使い捨てプラスチックに囲まれていることに気づかされました。
けれど、いきなりすべてのプラスチックを断つわけにはいきません。
どうすればいいかわからないこと数日。
石鹸屋さんはわたしにある提案をしてくれました。
「みつろうラップを使ってみない?」
そう、みつろうラップってオーストラリア が発祥で、マーケットやお店で並んでるのをよく見かけます。
そこではじめて使ってみた一枚に、と〜〜〜っても感動したんです。
これって本当にラップなんだ!って。
今までラップを使っては捨て、使っては捨てていたことに疑問すら感じていなかったのですが、繰り返し使えることに心地よさを実感しました。
きっと、もっと色んな方法で使い捨てではないものにシフト出来るはず!
そんなワクワクと、みつろうラップづくりの研究がはじまったのです。